アロマセラピーはアロマテラピーともいいます。
花や木といった植物由来の芳香成分=精油を使用して、心身の健康や美容を増進する技術や行為のことです。
香やフレグランス・キャンドル(アロマ・キャンドル)も含み、生活に自然な香りを取り入れてストレスを解消したり、心身のリラックスなど、全般的な癒しを求めます。
アロマテラピーという言葉は、フランスの科学者ルネ・モーリス・ガットフォセによって20世紀に入ってから作られた造語です。
アロマは芳香、テラピーは療法を意味するフランス語で、この2つの名詞が融合されて構成されています。
アロマテラピー自体が提唱されたのは20世紀ですが、芳香植物の利用は古代から行われていましたが、製油の製法が確立したのは中世に入ってからです。
植物の芳香は世界各国で、かなり古い時代から祭祀・儀礼・治療・美容などに使用してきました。
エジプトのミイラ作りにも、植物の香料が使われていたのは広く知られています。
芳香植物の利用は世界中、それぞれの時代、地域で独自の発展を遂げ、近代医学が発達する以前から、人間の健康に有効活用されてきました。
現在でももちろん、そうした芳香植物による伝統医学、あるいは民間療法として受け継がれています。
中世ヨーロッパでは、芳香植物の栽培や利用は、もっぱら修道院で行われており、植物成分を水や植物油、アルコールなどで浸出して使用するのは、仕事でもありました。
その一方、イスラム圏ではアラビア医学が発達させており、東方イスラム哲学における絶頂期の哲学者、イブン・スィーナ(アヴィセンナ)は製油を蒸留して製法する方法を確立しました。
アラビア医学は十字軍の精力的な遠征などをきっかけとして、次第に西欧にも伝播させています。
ルネサンス時代には香水が激しく流行し、精油は大きく生産量を上げました。
19世紀には合成の香料が誕生し、また植物から有効成分だけを抽出し、薬剤としても使用されるようになります。
アロマセラピーにおいて精油は欠かせないアイテムですが、精油が心身に働きかける経路は2つあり、一つは味覚刺激、もう1つはマッサージなどで塗りこむことによって皮膚や粘膜を通して血流に乗り、体内に入り込む経路です。
蒸散した精油の芳香成分は鼻で嗅ぐことによって感知されると、味覚刺激として大脳辺緑系に到達しますが、味覚を司る部位は、脳の中でも非常に本能的な部分である旧皮質にあることで、香りは本能的に身体の諸々の器官の反応を直接的に引き起こす鍵となりうるのです。
精油の香りによって安心感・快感・緊張感・覚醒感・瞑想感などといった情動が得られることによって、心身のバランスが促されてヒーリング効果が期待できるのです。


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